「できない」理由を考える。
アシュタンガヨガで、マイソールの練習を始めるようになると、乗り越えなければならないアーサナ『壁ポーズ』というのが皆さんに出てくるはずです。それは下記の3つの理由によるもの。
①マイソールにおけるラストアーサナ
②身体的理由(怪我や骨格上)による困難なアーサナ
③精神的理由(不安・恐怖心)による困難なアーサナ
私は、体が硬い体質(ストレートネック&バック/頸椎狭窄症・神経症etc)なので、昔から上半身に鎧を着ているような感覚がありました。そのため、バックベンド系が本当に苦手です。なので、上記に当てはめると、②③同時に当てはまります。
はじめの6年くらいは、「私はバックベンドはできないし、する必要もない」と諦めていました。ヨガは、楽しければ良かったのです。
しかし、いつか行った千葉のリトリートで見た、誰だかも分からない方のドロップバックが脳裏から焼き付いて離れません。「あぁ、あんなに美しいドロップバックができたら気持ちいいんだろうなぁ・・・」。元々、ダンスが好きでしたので、彼女のドロップバックは、呼吸するダンスのように美しく、朝日の中でキラキラと輝いていました。
気持ちの中で「やりきれなかった思い」というのは、ずっとシコリのように体の中で燻っていました。そんな中で、前職の仕事を止め、ヨガで生きていこうと覚悟を決めた私は、アシュタンガヨガに限らず、夢中でありとあらゆるワークショップやクラスに参加しました。もちろん、鍼や電気治療、なんでも試しました。どうにかして、身体的な理由を払拭したかった。諦められなかったんですね。
おそらく、《諦められない何か》は、あなたの人生の中で、あなた自身で消化しなければ、死ぬまで解決しないように思います。
練習を積み上げた上での、その先へ。
大会で結果を残すために必要なことは、しっかりとした練習を積みあげることです。しかし、誰にも負けない練習をめいっぱいやっても結果は出ません。誰にも負けない練習をちょっと余裕を持ってできたら、その選手が一番強いでしょう」(旭化成陸上顧問 宗茂)
マイソール高崎には、ランナーの方も多いので引用してみました。
私も、バリ島での練習を決意した頃は、ワークショップに参加したり、外に習いに行くのを止め、毎日毎日、自宅に引き篭って独りで練習しました。孤独でしたねぇ(笑)。でも、その時に、ただただ練習して、ふと思いついたことを翌日にトライしてみて、検証して、できなければ、また翌日、今日は前に1ミリ、次は横に1ミリ手の置き場を変えてみる。というような練習をしていたように思います。暗いですねぇ。。。
でもそれで、いつしか、恐怖心のようなものは消えて無くなっていたし、身体的理由は繰り返すうちにクリアしたというより、ちょっと諦めました。毎日、揺らぐ自分の体とうまく付き合えばいいのだからと、折り合いをつけることができました。
ただ、先生の元で練習していないので、骨格上かなり負担をかけることを繰り返していましたし、時間もかかりました。皆さんには、この経験があるので、早くアドバイスすることができます。
境界線を超えてみる。
世に出ている有名なアスリート選手や、アシュタンガヨガの正式指導者の方々も、それぞれの壁を超えるべく、大変に地味な練習を、こっそりやっていると思います。そういうのは、インスタ映えしないですからね、もちろん、表には出てこない。
「ムリ!」「できない!」ついつい言ってしうこの言葉。
未知の世界は怖いかもしれないけど、もしかしたら、ハッピーかもしれない。
《まずはその境界線を超えてみる!》この姿勢って絶対に必要なんです。
マイソール高崎では、バックベンドの練習にブロックを取り入れていますが、あれ、目から鱗なんですよ。「肘を伸ばし切った方が体はラク」ということに皆さん気付く。ほら、そうすればもう怖くなくなってしまう。身体は壊れないということが実体験として分かる、腑に落ちる。これが、マインドリセット。そうなれば身体的な練習を継続するのは、単純に努力の領域です。
それが当たり前になってきた時、壁を超える「その時」はちゃんとやってきます。
One day coming!! ❤︎masami